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リアル脱出ゲームに飽きた

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こんばんは ぎんです。

 

 

飽きてきた

最近、リアル脱出ゲーム・謎解きに飽きてきました。

 

これまで1年半かけて、40を超えるSCRAPのイベントに参加し、170程度の謎解きに参加しました。この数字は多いかもしれませんし、少ないかもしれません。

 

ぼくは熱しやすく冷めやすい性格で、いままで色々な趣味を乗り換えてきました。いまの趣味は、リアル脱出ゲームとブログといったところでしょうか。

 

そのため、飽きてきたということは、ぼくにとってはとても自然です。でも心のどこかで勿体無いなあと思ってもいるので、ちょっと記事にして考えを整理してみることにしました。

 

昔を振り返る

そもそも、リアル脱出ゲームをはじめたのは情熱大陸で加藤さんの特集を見かけたのがキッカケでした。

 

そんな感じの話をもっと詳しく書いてるのがこちらです。

 

そして、はじめてのリアル脱出ゲームは「時空研究所からの脱出」でした。

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みなさんもそうだと思いますが、最初にやったリアル脱出ゲームはそれはもう衝撃的でした。もちろんぼくも同じで「なんて楽しいのだろう!そして悔しい!」と思った記憶があります。その時からぼくはリアル脱出ゲームの虜でした。

 

リアル脱出ゲームにハマったぼくは、1日に2公演いくことも珍しくなく、結構な頻度で参加していました。ちょうどその頃にブログもはじめました。

 

それから約1年半、色々な方に知り合い、色々なイベントに参加し、色々なイベントで登壇し、謎解き界隈の事が見えてくるようになりました。ありがたいことに、謎解きを始めてからTwitterのフォロワーは1500人も増えました。

 

しかし、回数を重ねるにつれて「リアル脱出ゲーム」への情熱は段々薄れていきました。これが「飽き」ですね。

 

ルーチンワーク

リアル脱出ゲームが好きなぼくは、SCRAPの新しいイベントが発表されたら、数ヶ月前からスケジュールを調整してチームを組み、チケットを購入します。

 

イベント当日は、設定資料に目を通し小謎を解いて、中謎を解いて、踊ったり叫んだりして、大謎を解いて脱出します。

 

設定やシチュエーションは違えど、抽象化したら同じことを繰り返しています。何回も何回も。しかし、手を変え品を変えリアル脱出ゲームはその度にぼくを楽しませてくれました。

 

でも、最初に味わったあの悔しさや興奮は後にも先にも感じられません。

 

 

ぼくなりのリアル脱出ゲーム像

たくさんの公演を参加する中で、ぼくの中には「ぼくなりのリアル脱出ゲーム像」が出来上がっていました。みなさんにもきっとあると思います。

 

「具体的にこれ」というものではないですが、リアル脱出ゲームのお作法やお約束事をたばねて、理想をごっちゃ混ぜにした、自分たちが「こうあってほしい」と思う理想の公演です。

 

例えば、ぼくがこうあってほしいと思うリアル脱出ゲームはこれです。

 

牢獄からの脱出ように衝撃的で、魔法の部屋からの脱出のように不可思議で、インペルダウンからの脱出のようにストーリーに凝り、宇宙怪獣からの脱出のように奇天烈で、ほんとうに難しいリアル脱出ゲームのように歯ごたえがあり、バグもなく、運営もスムーズな公演

 

いいとこ取りの公演がぼくの理想のリアル脱出ゲームになっています。

 

そして、様々な公演で様々な刺激を受けたぼくが作り上げた理想は、もうどんな公演が来ても倒せない最強のリアル脱出ゲームに成長していました。現実が理想を超えられなくなった時、リアル脱出ゲームへの参加はただのルーチンワークになりました。

 

SCRAPは前進した

そんな中、リアル脱出ゲームでは難易度が上がり続ける問題が起こっていました。

 

これを回避するためにSCRAPは色々な手を打ちました。その中でも大きかったのは、既存のリアル脱出ゲームの枠を更に広げる活動です。

※もちろん枠を広げた理由はこれだけではありません

 

リアル通信ゲーム「エイリアン研究所からの脱出」や逆転裁判コラボ「倫敦大法廷からの脱出」、20minリアル脱出ゲーム など従来のリアル脱出ゲームの枠にとらわれない、新しい発想のイベントです。

 

変化を受け入れられなかった

進化したリアル脱出ゲームは、理想のリアル脱出ゲームを倒せなかったの?

 

この質問に答える以前に、そもそもぼくは進化したリアル脱出ゲームをリアル脱出ゲームとして認めることができませんでした。

(ここでいうリアル脱出ゲームとは、ぼくの中で確立したリアル脱出ゲームであり、SCRAPの思うリアル脱出ゲームではありません)

 

「ぼくなりのリアル脱出ゲーム像」は、ぼくのフィルターを通して作り上げたものですが、ぼくは公式が思う(定義する)リアル脱出ゲームと同じだと思っていました。

 

ここに違いが生まれはじめました。

 

元々、同じだと思っていたことが間違いだったのかもしれませんが、これまではうまくいってたので気がつくことはできませんでした。

 

リアル脱出ゲームから逃げた

ぼくは自分の思い描くリアル脱出ゲームからずれた新しいリアル脱出ゲームを、好きになれませんでした。これはリアル脱出ゲームではないと言い始めました。

 

面白いリアル脱出ゲームを、誰よりも望んでいたはずなのに、新しいリアル脱出ゲームを認められなかったぼくは、だんだんリアル脱出ゲームに飽きてきました。

 

ぼくの思い描く理想のリアル脱出ゲームといかにずれているのか、という観点でしか作品を見れなくなってきました。

 

例えば、「◯◯という試みはリアル脱出ゲームといえるだろうか?」や、「今回はリアル脱出ゲームではなく一段進化した試みだった」などは、ぼくの思うリアル脱出ゲーム像をベースに比較した感想です。

 

SCRAPは既存の枠組みにとらわれず、新しいものを生み出そうとして、実際に生み出しています。しかし、ぼくはいままでのリアル脱出ゲームに囚われたまま。変化を受け入れられませんでした。

 

制作者は進化したのに、参加者は進化できなかったのです。

 

転機

そんな中、つい先日「倫敦大法廷からの脱出」に参加してきました。

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はっきり言えば、これはぼくの思い描くリアル脱出ゲームではありません。リアル逆転裁判とでも言うべきイベントでしょう。

 

でも、楽しかった。

よくあそこまで二つのゲームを融和させたなと感じさせられました。

 

それをきっかけに、ぼくはいままでいかに自分の中のリアル脱出ゲーム像を大事にして、そこからはみ出したイベントを受けれ入れていなかったのか、ということに気がつきました。

 

ここまでつらつらと書いてきたことに、この時ようやく気がつきました。

 

 

制作者の思い

SCRAPの加藤さんが謎夏について語っています。

kato takao | weblog: 謎夏について

 

振り返ってみると、自薦的すぎてなんだけど、ほんとうにどれもこれも面白いと思うし、面白いだけじゃなくて今やる意味がある。今開発されなくてはならないものを開発しているし、今発明しなくちゃいけない概念を発明している。


いつか、謎解きエンターテインメントの歴史を振り返ったときに「2015年の夏にほとんどの発明が為された」とかいわれるかもな。いわれないか。

 

夏に作った公演はどれも挑戦していて、前のぼくに言わせれば「リアル脱出ゲームではない!」と言うでしょう。

 

でも、ふと考えてみると、せっかく新しい作品を、新しいイベントを作ってくれているのだから、自分で作った尺度に当てはまらないからといって楽しまないのは損じゃないかと思います。

 

そして、何より制作者に新しい何かを求めるのであれば、参加者も進化して受け入れていく必要があるのではないでしょうか。

  

まとめ

飽きはどうしようも無く訪れます。ルーチーンワークなら当たり前です。

 

でも、リアル脱出ゲームは制作者が新しい楽しさを示し続けてくれています。なら、それがあるうちは、頭を空っぽにして楽しむのが一番かなと思いました。

 

記事のタイトルは「リアル脱出ゲームに飽きた」でしたが、まだ楽しめそうです。

 

では。

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